2020年3月7日土曜日

楽器図鑑・カズー


カズーは大きさの異なる口を両端に持つ筒状の楽器で、大きい方の一端に口をつけ、声を出すことによって演奏します。
筒の途中にもうひとつ穴が開いており、そこに張られた薄い膜に声が共鳴し、ビリビリとした音となって聞こえる仕組みです。

膜はポリプロピレン製と思われますが、古くは羊皮紙やネギの薄膜を用いていたそうです。破損時はレジ袋で代用することができます。
つまりちょっと張る程度の強度のあるものなら良いというか、セロファン的なものですね。考えてみるとカズーの音は柳沢慎吾の無線芸の声に近いものがあります。

発祥はアフリカ。楽器としてではなくおもちゃとして販売されることが多いフシがあり、トランペットやトロンボーンの形を模したものもあります。

ちなみにこうした、管に膜を張って響かせる仕組みを持つ楽器を、全般的にミルリトンと呼びます。

即ちカズーもミルリトンなのですが、マリンバ等木琴の共鳴筒に膜を張る場合もミルリトンというので、やや学術的な分類に用いる用語のように思われます。
現在では区別のためか、冒頭の写真の仕組みとは逆に「円筒の端に膜」「横穴から口をつける」タイプをミルリトンと呼び、それ以外はカズーとする例が多いようです。

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