2020年7月25日土曜日

HOHNER melodica alto と格闘中です

いい天気なので、また鍵盤ハーモニカを直すことにしました。

今回はこれです。


melodica alto。ドイツのホーナー社製です。

これ、入れ物めっちゃくちゃ可愛いですよね。可愛いと思いません?
厚紙です。イメージしやすそうな例えとしては卒業証書入れの筒。
あれと同じ材質で、開け方も同様、白い部分から分離してきゅぽっと引き抜きます。

そして中身がこれ。


キュート。
ホーナーの鍵盤ハーモニカはあまり詳しくないですが、1960~1970年くらいのものだと思います。

なお、最近は古い鍵盤ハーモニカもちゃんと「ヴィンテージ」と呼ぶらしいです。
教育楽器としてのイメージが強いので若干面白い言葉の組み合わせに思えてしまいます。「ヴィンテージ鍵盤ハーモニカ」。

ただ、ギターやシンセ、オルガンなどと違い、鍵盤ハーモニカは結構早い段階で音色が完成しちゃっているほうだと思います。
その割、音の出やすさやメンテのしやすさといった機構面は基本的に後になるほど優れていくので、あれですね。ライブ演奏をメインにするならわざわざ古い鍵盤ハーモニカを吹く理由はたぶんないです。
楽器屋さんで最新のモデルとアンデス25Fを買いましょう。



アンデスは可愛いぞ。

ということでメロディカなのですが、残念ながら音が2音ほど出ません。
困りました。
厳密には、すごく強く吹くと「……ぷぃぃぃん……」とたいへん悲しそうな音が漏れます。
もちろん音も合っていません。
直せるものかは解りませんが分解してみましょう。


ええと。はい。

精密ドライバーって家にあって使う機会あります?
私は鍵盤ハーモニカの分解以外に使った事がないです。

ところでこのメロディカ、なんとボディが木製なんですよ。
木でできた胴を挟むようにリードと鍵盤を取りつけ、更に金属製のプレートカバーをつけている構造。

仕組み自体は単純で、裏面カバーを外すと、


すぐにこんな感じになります。
細長いものが幾つもありますが、これらはすべて弁になっており、弁をめくると同形状の穴が開いています。

仕組みとしてはこういうことなのでしょう。
一方前面部ですが、


この写真で伝わるでしょうか。
鍵盤部を横に通すように一本金属棒が通っており、白鍵と黒鍵はそれを支点にシーソーのようになっています。

鍵盤を押すとその反対側が浮き上がり、塞いでいた穴が露出する、という仕組みになっています。


この写真の場合は黒鍵を押しているので、黒鍵に対応した穴が開かれた状態です。

ところが、音が鳴らない2音について、特にここの動作には問題がないようなのです。
どうも、弁の方がおかしいような気がします。


気がする、というのは解決してないのです。今回。
なので、もしこのブログをご覧になって「いやいやこうだよ」とか「メロディカの構造ってのはこうなってるんだ」など教えて頂ける方がいらっしゃいましたら、メールかTwitterの方でお知らせ頂けますと幸いです。

とりあえず、上図下側一番右の弁(やたらフラッシュで光っているものの右)が「鳴らない鍵盤に対応する弁」です。
現状、とりあえず触ったところでは、この鳴らない弁だけが「穴のサイズと合っていない」ようなのです。

ん。となると、弁というよりは単に「爪」といったほうがいいのか。

鳴る鍵盤はこの爪を押すと、穴の奥まですんなり押し込むことができます。
また、爪を弾くと鳴る音に近い音程で「ぺーん」と響きます。
カリンバのような感じです。

※カリンバ

ところが鳴らない音の爪は、微妙に穴のフチに当たるので、穴へと入っていかないのです。
サイズ誤りというよりは、少し角度がずれているのかもしれません。
そのため、弾いてもすぐにフチに当たってしまい、いっさい音が響かないのです。

なので、振動が伝わらず、音がロクに出ないのでは。

ということで、どうにかこの爪の角度を調整したいのですが……


何だこれ……

ネジじゃない何かでおさえつけられているため、なんともなりません。

ヤスリで削るしかないのかなあ。
多少は音が変わってしまうかもしれないけど。

といってもヤスリがないので、とりあえず今日はここまでです。
いいご意見がありましたらお待ちしております。
 

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